HITO-OMOI(ひとおもい)

ひとを、ひととき、ひとへに想ふ短歌がメインのブログです。

4172首目 帯広農業、十勝晴れ



「春過ぎて夏に至るも輝かしき聖鍬(せいしょう)ふるひし北の球児(わかもの)(新作)」

~帯広農業高等学校、甲子園交流試合で甲子園初勝利~



コロナ禍なかりせば、初夏に帯広を訪ねることに決めていた。中城ふみ子の生まれ育った町であるから。

ふみ子は帯広高等女学校(現帯広三条高校)卒業だが、同じ市内にある21世紀枠で選抜に選ばれた帯広農業高校が、甲子園交流試合で強豪校に勝利した。

あいにく9回からしか見なかったのだが、ゲームセット後、校歌を歌う部員の表情が、頗るよかった。

今は夏だからそう言わないのかもしれぬが、スカッとした「十勝晴れ」のようだった。


校歌フェチ(?)気味の私には、帯広農業の校歌も実に心地よく耳に響いた。

一番の後半はこうだ。

♪地平はるけきあこがれや

いななく駒も野にやりて

聖鍬いざや打ちふらむ♪


その夜、中城ふみ子の歌集を久しぶりに開いた。彼ら球児のごとく屈託のない生のよろこびを歌い上げる歌はない。

だが、そんな中でも、

「陽の中の変哲もなき球根が花さくふしぎにこころ揺れをり」

の歌が心に残った。


来夏は、行ければいいなぁ、帯広。


不尽